(inscrutable battle を聞きながら読むといいと思うよ。)
北海道北見市。
北海道の雄大な自然に囲まれるこの土地である問題を抱えたサークルがありました。
処理研。
このサークルの抱える問題それは・・・。
物件01 ー歩けない部屋ー
白猫「入ってすぐに椅子。それ以外はすべてゴミなんですよ。片付けていても奇妙な虫が出てきて、足を下ろすのも気味が悪い。」
長い間使われていなかったこの部屋は物置と化していました。
かつての歴史的書物から、比較的新しい機材まで、ありとあらゆるものが詰め込まれたぶっちゃけゴミ捨て場のような場所です。
白猫「部員が増えて部室が狭くなってきたんですよ。それで新しい活動場所が欲しくて・・・。」
そんな悩みを解決するためリフォームの匠が立ち上げりました。
一二三 四五六。
英検四級。
彼は、全くリフォームをしたことは無いだけでなく、どちらかと言うと部屋は汚い部類の人間。
一言でまとめると不適材不適所。
人はそんな彼のことを「戦慄のメモリリーク」と呼びます。
匠「そうですね。難しい依頼ではありますが、全部捨てれば解決すると思います。」
処理研が出した予算は二〇〇〇円弱。
鉛筆を転がしたら受かった資格をぶら下げ、匠の新しい挑戦が始まリます。
~第一章 前哨戦~
まず匠たちの前に立ちはだかる問題は、この大量の持ち主不明の荷物達。
長い間放置されていたため、どれが誰のかさっぱりわかりません。
白猫「話によるとOBのものもあるらしくて・・・。全くわからないのが現状です。」
いきなり現れた問題に匠はどう対処するのでしょう。
匠「捨てよう」
なんということでしょう。
人のものまで捨てるという匠の斬新なアイディアで物置のほとんどのものが排除され、ゴミ箱だった部屋が汚い部屋に大変身。
これでもう、奇天烈な虫が湧く心配はありません。
しかし、このあと新たな問題が。
~第二章 過去の栄光~
次に現れた問題は先輩たちが残していった無数の機材と記録達。
白猫「この機材たちは古くて使い方がわからないものばかりなんです。なかなか価値のありそうなものも混ざっているんですが・・・。持て余しているのが現状です。」
依頼者の言葉を聞いた匠は何かを思いついたように機材のほとんどを部長の車に乗せると走りだしました。匠は一体どこに向うのでしょう。
着いた先は北見市仁頃町。
匠はある施設で中の人間と会話をしたあと帰ってきました。
匠「燃えないゴミは二番入り口です。」
価値がありそうなものを黙ってゴミとして処分する匠からの嬉しいプレゼント。
これでもう依頼主が捨てるに捨てれないゴミで悶々することはありません。
これですべての工程が終わりました。
それでは、匠たちの仕事の軌跡をご覧いただきましょう。
~終章 これから~
ごみ捨て場のようだったこの部屋は
すべて捨てるという匠のアイデアによってこのようになりました。
異臭を放つ不気味な絨毯は廃棄され綺麗な床へと生まれ変わりました。
そして物を配置し、部室として完成させます。
両側から物を取れる棚は「背中をぶち抜いたらいい」という匠の意味不明なアイデアと「強度を捨てるという覚悟」で実現しました。
品目 | 費用(円) |
---|---|
絨毯 | 9,772 |
箱 | 592 |
ごみ箱 | 1,280 |
金具 | 156 |
合計 | 11,800 |
予算(2000) ー 合計(11,800) = ー9,800(円)
予算は少しオーバーしてしまったもののなんとか許容範囲内。
依頼主も「こんなに金がかかるなんて聞いてない」「話が違う」「なんなんだよ」と大喜び。